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コラム|浜松市中央区で歯医者をお探しの方は【根上り松せいと歯科】まで

歯周病と心臓・血管の病気の関係とは?歯ぐきの炎症が全身に影響する可能性

心臓や脳の血管の病気は、動脈硬化や炎症と関係することが知られています。
近年、その炎症とお口の状態の関係が研究されるようになり、歯周病との関連が注目されています。

歯周病は、歯ぐきに炎症が起こることで歯を支える骨が少しずつ失われていく病気です。
歯ぐきの腫れや出血、口臭などの症状がみられますが、痛みが少ないため気づかないまま進行することも少なくありません。

しかし最近では、歯周病は単にお口の中の問題ではなく、身体の健康とも関係する可能性がある病気として研究が進められています。

特に関心が高まっているのが、心臓や血管の病気との関係です。
歯ぐきに起こる慢性的な炎症が、身体の中の炎症反応や血管の状態とどのように関係するのかについて、さまざまな研究が行われています。

では、歯周病の炎症はどのように体の中に影響する可能性があるのでしょうか。
歯周病と血管の関係について、仕組みから見ていきましょう。

院長

片岡 聖 院長

院長略歴
北海道医療大学歯学部 卒業
愛知学院大学歯学部 高齢者歯科学講座 入局
静岡歯科にてインプラントセンター長として勤務
佐古歯科医院勤務
根上り松せいと歯科開院

歯ぐきの炎症が身体の血管と関係する可能性

「歯ぐきから血が出るけれど、痛くないから大丈夫だろう」と思い、そのままにしてしまうことはありませんか。

心筋梗塞や脳梗塞などの病気は、血管の炎症や動脈硬化が進むことで起こると考えられています。
近年、この血管の病気とお口の状態との関係が研究されるようになり、歯周病との関連にも関心が集まっています。
歯周病は歯ぐきに炎症が起こる病気ですが、その炎症が身体の中にも影響する可能性があるのではないかと考えられているためです。
歯ぐきに炎症が続くと、身体では免疫反応に関わる物質が作られます。
それらが血液の流れによって身体を巡ることで、血管の状態に影響する可能性があるのではないかといわれているのです。

また、歯周病の原因となる細菌が血流に入り込むことで、身体のさまざまな場所で炎症反応が起こる可能性も指摘されています。
こうした理由から、歯周病はお口の中の病気としてだけでなく、身体の健康との関係が高い病気として注目されています。

歯周病と心臓・脳の病気の関係

歯周病と全身疾患の関係として、特に指摘されているのが、心臓や血管の病気との関連です。
心筋梗塞や脳梗塞などの病気の多くは、動脈硬化が進行することで起こると考えられています。
動脈硬化は、血管の内側で炎症が起こり、血管の壁に脂質などがたまることで血管が狭くなる状態のことです。
歯周病も慢性的な炎症を伴う病気であるため、身体の炎症の状態と関係する可能性があると考えられているのです。

歯周病との関連が研究されているおもな心臓や血管の病気には、次のようなものがあります。

病気内容
動脈硬化血管の内側に炎症が起こり、脂質などがたまって血管が狭くなる
狭心症心臓に血液を送る冠動脈が狭くなることで起こる
心筋梗塞冠動脈が詰まり、心臓の筋肉に血液が届かなくなる
脳梗塞脳の血管が詰まり、脳の組織に血液が届かなくなる

次に、それぞれの病気と歯周病の関係について見ていきましょう。

血管が硬く狭くなる「動脈硬化」

動脈硬化は、血管の内側に炎症が起こり、脂質などがたまることで血管が狭くなる状態です。
動脈硬化が進行すると、心臓や脳の病気につながることがあります。

心臓の血流が不足して起こる「狭心症」

狭心症は、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなることで、心臓の筋肉に十分な血液が届かなくなる病気です。胸の痛みや圧迫感などの症状が見られることがあります。

心臓の血管が詰まる「心筋梗塞」

心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まり、心臓の筋肉に血液が届かなくなることで起こる病気です。突然の強い胸の痛みなどが特徴で、命に関わることもあります。

脳の血管が詰まる「脳梗塞」

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで脳の組織に血液が届かなくなる病気です。
動脈硬化が進行することで血管が狭くなり、血流が妨げられることが原因の一つとされています。

歯周病菌と血管の関係|東北大学の研究について

血管の内側には「血管内皮細胞」と呼ばれる細胞があり、血管の内面を覆って血液の流れを保つ役割を担っています。
血管に小さな傷ができた場合、この細胞が移動して修復することで血管の状態が保たれています。

こうした血管の修復の仕組みについて研究する中で、歯周病菌との関係が注目されているのです。

東北大学大学院歯学研究科の研究では、歯周病の原因菌の一つが血管内皮細胞の働きに関係する可能性が示されました。
研究では、歯周病菌が PAI-1というタンパク質を分解することで血管内皮細胞の移動が遅くなる可能性が報告されています。

血管の修復が遅れると炎症が続きやすくなり、血管の壁に脂質などが蓄積しやすくなる可能性があるのです。
そのため動脈硬化などの血管の病気につながると考えられています。

参照:東北大学PressRelease:歯周病菌が血管の修復を妨げる仕組みを発見 – 歯周病菌は血管内皮細胞の創傷治癒を遅延させる –  >

歯周病が全身の健康と関係すると考えられている病気

歯周病と血管の関係については多くの研究が行われていますが、影響は血管だけに限らないこともわかってきています。
歯周病では歯ぐきに慢性的な炎症が起こり、歯周ポケットの内部で細菌が増えます。
歯ぐきから出血が起こると、歯周病菌や炎症に関係する物質が血液の中に入り込み、身体の中を巡ることがあると考えられています。
血液は全身を循環しているため、こうした炎症の影響が身体のさまざまな場所に関係する可能性があると考えられています。

そのため歯周病は、次のような全身の病気や症状との関係も深いとされています。

・糖尿病
・心筋梗塞や狭心症などの心疾患
・脳梗塞などの脳血管疾患
・誤嚥性肺炎
・骨粗しょう症
・早産・低出生体重の出産

もちろん、歯周病がこれらの病気を直接引き起こすと断定されているわけではありません。しかし、歯周病による炎症が全身の健康と関係する可能性があることから、歯周病は「お口の病気」であると同時に、全身の健康とも関係する病気として研究が続けられています。

歯周病を予防するメリット

歯周病を予防することは、歯ぐきや歯を守るためだけでなく、全身の健康を考える上でも大切といわれています。
歯周病は炎症が長く続く特徴を持つ病気です。そのため、歯ぐきの炎症が続くことで身体の健康と関係する可能性も指摘されています。
そのため、歯周病を予防することはお口の健康を守るだけでなく、身体の健康を保つことにもつながるでしょう。

歯周病と糖尿病の関係

たとえば、心臓や血管の病気のほかに、歯周病と全身の健康の関係としてよく知られているのが、糖尿病との関係です。

糖尿病がある方は歯周病が進行しやすいことが知られています。
また、歯周病による炎症が続くことで、血糖値のコントロールに影響する可能性があると指摘されているのです。
実際に、歯周病と糖尿病の両方を発症している患者さまに歯周治療を行うことで、血糖コントロールの指標となるHbA1cに改善が見られたという報告もあります。

参照:厚生労働省:健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連」 >

このように、歯周病の治療が全身の健康に関係する可能性があることから、医科と歯科の連携の重要性も指摘されています。

歯ぐきの炎症を防ぐための日常ケア

歯周病の予防は、特別なことをするよりも「細菌をためない習慣」を続けることが大切です。
毎日のケアと歯科医院でのチェックやクリーニングを組み合わせることで、お口の環境を衛生的に保ちましょう。

歯と歯ぐきの境目の磨き方

歯周病の原因となる歯垢(細菌のかたまり)は、歯と歯ぐきの境目にたまりやすい特徴があります。
歯ブラシの毛先を歯ぐきに軽く当て、小刻みに動かすように磨くことで、歯垢を取り除きます。

歯間ケアを取り入れる

歯と歯の間には、歯ブラシだけでは落としきれない汚れが残りやすいものです。
1日1回以上はデンタルフロスや歯間ブラシを使った念入りなセルフケアを行うことで、歯間にたまった歯垢をしっかりと取り除きましょう。

歯科検診でのチェック

歯周病は初期の段階では痛みなどの症状が少ないため、気づかないうちに進行することがあります。
歯科医院で定期的にチェックを受けることで、歯ぐきの変化に早く気づくことにつながります。
3〜4ヶ月に1回程度、お口の状態に合わせた頻度の定期検診で、歯周病の早期発見・早期治療をめざしましょう。

歯石の除去

細菌のかたまりである歯垢が硬くなってできる歯石は、歯磨きでは取り除くことができません。
そのままにしていると、ざらざらした歯石の表面を巣にして細菌が繁殖することになります。
定期検診の際にクリーニングを受け、歯石を除去することでお口から細菌を減らしましょう。
こうしたケアを続けることが、歯周病の予防につながります。

歯ぐきの出血は身体からのサイン……歯科に相談を

歯周病はお口の中の病気として知られていますが、歯ぐきの炎症が長く続くことで、身体の健康との関係が指摘されている病気でもあります。
そのため、歯ぐきの違和感や出血などの小さな変化も大切なサインといえるでしょう。

「歯ぐきが腫れやすい」「歯磨きのときに血が出る」といった症状がある場合は、歯周病が進行している可能性もあります。

気になる症状があるときは、歯科医院でお口の状態のチェックを受けることが大切です。
早めに相談することが、お口の健康を守ることにつながります。

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